ワコムのペンタブレットとELSA VELUGAが
プロのクリエイティブと安心をサポートする
ペンタブレットの分野で高い知名度とシェアを誇るワコム。多くのプロフェッショナルも認めるワコムのプロ向けペンタブレットとエルザジャパンの高性能モバイルワークステーション「ELSA VELUGA」が、幅広いクリエイターの新たな創造を後押しする。
1983年の創業で40年近い歴史を持つワコムは、日本における“ペンタブレットの代名詞”と言えるほどの老舗メーカー。同社のペンタブレットは、1990年のディズニー映画『美女と野獣』の制作に採用されるなど海外でも早くから高い評価を受けており、プロフェッショナルも認める高い技術と品質を兼ね備えた製品を世界中で提供している。これに加えて、趣味でお絵かきを楽しむ人や初めてデジタルでのクリエイティブに触れる学生など、ライトユーザー向けの製品も用意しており、幅広いラインナップも魅力の1つとなる。
そもそも“ペンタブレット”とは、板状のタッチ式デジタルデバイス(=タブレット)の上でスタライスペンを動かして使用する入力機器のこと。PCなどに接続することにより、ペンで紙に書く(or描く)のと同じような感覚で、画面上に文字や線を入力できるようになる。そのため、多くのCGデザイナーやイラストレーター、漫画家、さらにはプロダクトデザイナーなどが利用しているほか、趣味のお絵かきや動画・写真の編集/加工などにも活用されている。ちなみに近年は、液晶画面を搭載することでイラストなどをタブレットの画面に表示しながら直接入力作業ができる「液晶ペンタブレット」がエントリー向けにも登場している。
このペンタブレットを「クリエイターが制作する際にまったくストレスを感じることなく、自身のパフォーマンスを最大限に発揮できるようにサポートするツール」と表現するワコム プロダクトマーケティング マネージャーの小幡幸結氏。ワコムでは、製品の特徴としてプロのクリエイターも満足するような「自然な描き味」を重要視するのはもちろんのこと、「長時間使っても疲れにくいサイズや形状などにもこだわることで、クリエイターの使いやすさを追求しています」と解説する。
018192レベルの筆圧や優れた性能で
プロも納得の自然な書き心地を実現
ワコムでは、プロ向けのフラッグシップモデルとして液晶ペンタブレットでは「Wacom Cintiq Pro」を、ペンタブレットでは「Wacom Intuos Pro」をラインナップしている。両モデルは「ワコムが持つ技術のすべてがつぎ込まれている」(小幡氏)ことから高い性能を有しており、繊細な表現も違和感なく自然に描ける点が魅力となる。
例えば、マウスでは太さが均一の線しか描けないのに対して、ペンタブレットでは「ペン入力の筆圧に応じて線の太さや濃淡を自由に変えられる」という点が大きな特徴となるのだが、プロ向けのワコム製品では「8192レベルの筆圧」に対応。小幡氏いわく「プロは細かな線の入りや抜きにこだわって描かれる人がとても多い」そうだが、この性能であれば繊細なストロークや手の動きも高精度に再現できるわけだ。
また液晶ペンタブレットの場合は、ペン先と画面に描画される線がわずかにズレる「視差」が見逃せない問題となるのだが、ワコムではこの視差が可能な限り小さくなるような調整を施している。さらに、線の正確性やペンの追従性の精度、ペンとタブレットが触れる部分の質感なども高めることで、紙に描いているかのような“自然な描き心地”を実現している。
一方で、この自然な描き心地の実現にあたっては、ペンタブレットを接続するPC側の性能が関係してくる部分も少なくない。もちろん、接続して普通に使えるのは当たり前として、例えばレイヤーを多く使っているコンテンツで作業するとPCに高い負荷がかかるため、PCのスペックによっては処理が追いつかなくなることがある。そうなると、ペンの入力に対して線が遅れて描画される「遅延」が発生してしまうことがあるのだが、遅延が起きてしまうような環境は「プロのクリエイターにとっては完全にアウト」(小幡氏)。それだけに、遅延を発生させることなく快適な環境で作業するためには、PCが十分なスペックを有してことも重要なポイントとなるわけだ。
02ELSA VELUGAとの組み合わせは
ユーザーに安心してお勧めできる
このようなPCとの関係性も踏まえ、ワコムではエルザジャパンと連携することで、Wacom Cintiq ProやWacom Intuos Proの動作確認を実施。安定動作する動作確認済みの製品として、エルザジャパンの高性能モバイルワークステーション「ELSA VELUGA」シリーズがリストアップされている。
動作検証では、まずはやはり「きちんと動作するか」がポイントとなる。チェックする内容は「PCにインストールするペンタブレット用のドライバーの動作に問題がないか」や「接続したインターフェースでしっかり動作しているか」など、基本的な項目が挙げられる。
「一般の人に限らず、プロのクリエイターでもPCに詳しくないペンタブレットユーザーは多くいます。そういったユーザーに対して、ワコムから『このペンタブレットとこのPCの組み合わせであれば、何の問題もなく利用できます』とお伝えできることは、ユーザーにとっての大きな安心感につながるはずです」(小幡氏)
これに加えて、最近ではコロナ禍の影響でリモートでの制作が増えていることから、「リモートデスクトップ環境での利用を踏まえた検証」も重要となってきているそうだ。小幡氏によれば、リモートデスクトップ環境でデバイスをきちんと動作させるためにはちょっとした工夫や仕組みが必要になる。パソコンやネットワーク環境によって動作に大きな差が出てくることから、スタジオでの作業とそん色ないだけのプロが納得する描き心地を実現するために各社との取り組みの協力を強化している。
優れたパフォーマンスを持つELSA VELUGAであれば「ワコムのペンタブレットを快適に利用できます。ユーザーに安心してお勧めできます」と語る小幡氏。ELSA VELUGAについては豊富なインターフェースにも着目し、ペンタブレットの接続方法を選べることに加えて「マルチディスプレイで作業したいと考えるプロのクリエイターにとっては大きな魅力となるでしょう」と太鼓判を押す。
今後の展望については、VRやAR分野でのクリエイティブにも視野を向けるワコム。PCにはこれまで以上のパフォーマンスが求められることから、エルザジャパンとの協業を継続していくことで、未来の新たなクリエイターもしっかりサポートしていきたい考えだ。